コラム
最近よく見かける外壁塗装比較サイトってどうなの?
2022年07月28日(木)
最近、お客様からの問い合わせで外壁塗装の比較サイトについて多くのご質問をいただいておりますので、あくまで私の見解ですが記載していきます。
住宅の塗り替えを検討している方にはインターネットを使って、
[外壁塗装 佐賀]や[佐賀 外壁塗装] を検索される方も多いのではないでしょうか?
その中でGoogleやYahooの広告を利用し、上位に表示される無料一括見積や適正相場、優良店をご紹介などの塗装比較サイトについて説明させていただきます。
比較サイトについての説明
はじめに申し上げておきますが、比較サイトが悪いとかそういう類ではなくて、あくまで大きな費用が掛かる外壁や屋根の塗装において、成功させるための一つの情報としてご覧ください。
弊社でも比較サイトに登録していました
実は弊社でもこういった外壁塗装の比較サイトに以前は登録をしていました。なぜなら私たち塗装会社にとっては、塗り替えを検討されるお客様にどうやって問い合わせをしていただけるかという「集客」が一番難しい問題だからです。
弊社も今ではホームページやチラシ、口コミ、ご紹介などで多くの問い合わせをいただいておりますが、以前はチラシ1枚を作るにしても「いくらお金が掛かるんだろう」・「作っても効果が無いのが怖い」など躊躇している部分はありました。
そんな中、とある塗装会社さんより「ためしにやってみたら」とご紹介を受け、比較サイトに登録をしました。
その時は多くの紹介料を安く済ませるために月2件のみの紹介にしていただいておりました。幸い紹介案件の多くのお客様からご契約をいただいたので、悪い方には感じておりませんでた。
しかしながら何件か工事をさせていただくうちにある問題が生じました。
もちろんその時に紹介を受けたことは感謝しておりますが、弊社は比較サイトから紹介を受けた案件でも手数料を上乗せせず見積書を作成、提案をしていたのです。
そんな状態が続くと当たり前のことなのですが、会社を運営していくうえで必要な資金が乏しくなってまいりました。(資金の問題に関しては自業自得なのですが汗)
そうなると・・・「どうしても見積価格に手数料を上乗せしなければならない」となってしまうのです。
しかも紹介手数料のことまで考えると通常の見積価格より少なくとも12%~15%ほど上げざるを終えません。
「紹介してもらえる案件は欲しい」でも「手数料は乗せたくない」
自問自答の繰り返しです。
原点回帰
そんな時は「原点回帰」です!!
私が塗装会社を創業したきっかけは正しい施工、最良の施工を良心的な価格で「お客様の想いを込めた塗装」を実現していきたい!
この心を忘れてはならない。そう思えばおのずと比較サイトから手を引くことになりました。
ここまでは私の経験談になりましたが、実際に比較サイトの流れをご覧ください。
比較サイトの流れ
比較サイトに登録している塗装会社は紹介案件1件ごとに1万円~1.5万円を比較サイトより請求されます。
ということは、10件紹介を受けたら紹介料だけで10万円~15万円を払わなければならないということです。
ちなみに比較サイトは1件のお客様情報を近隣塗装会社3社~5社ほどに案件紹介をします。
この時点で比較サイトには1案件×5社=5万円~7.5万円が入る仕組みです。
さらに、塗装会社のうち、1社がお客様と契約を結んだ場合、成約手数料として工事金額の10%~15%を請求されることになります。
例えば塗装工事の金額が100万円なら成約手数料は10万円~15万円です。
もちろんこういったビジネスモデルを否定するわけではありませんが、比較サイトも多くの問い合わせを稼がなければならないので、多額の広告費用を捻出しなければなりませんし、会社の存続のために利益の確保も重要となってきます。
そのための費用が紹介手数料や成約手数料として発生していると思われます。
比較サイトを簡単に説明
① お客様がインターネットにて比較サイトをクリック
② 簡単見積もりチェックをすると比較サイトから連絡が来て、お名前、住所、連絡先、見積依頼項目を伝える
③ 比較サイトから近隣の塗装会社3社~5社ほどに案件紹介が入る
(この時点で案件紹介手数料が発生1社あたり1万円~1.5万円)
④ 塗装会社がお客様宅に現地調査に行き見積書を提出
⑤ その中からお客様が塗装会社を選び工事を契約
(比較サイトへ工事契約締結の連絡)
⑥ 実際に塗り替え工事を施工
⑦ 工事完了後、お客様から塗装会社へ入金
(成約手数料として工事金額の10%~15%が発生)
⑧ 比較サイトから工事金額の10%~15%を塗装会社へ請求
となっております。
いかがでしたか。憶測になってしまうのですが、もし外壁や屋根の塗り替え価格で100万円が適正価格だとすると比較サイトを使用するとどうしても115万円~120万円くらいになってしまうということです。
メリットもありますが!?
もちろんメリットもあります。
それは簡単に複数の塗装会社への見積り依頼ができることです。
ですが私はここにも大きな落とし穴が待っていると考えてしまいます。
皆さん、もし、5社に案件紹介がきて、5回の現地調査、5回の見積書の提出に時間を作ることができますか?
塗装リフォームというのはどのような状態の外壁や屋根に、どういった下地の処理、調整を行い、どれくらいの耐久性、またはどういった機能がついた塗料で何回塗るのか!が鍵となります。
ということはお客様自身がよほど塗装に詳しくない限り、どのような工事を行うのか正確に聞いておかなければならないのです。
また、ついつい数枚の見積書を比べているとどうしても金額が安いほうに目がいってしまいがちです。
もちろん、金額が安いことに越したことはありません。
ですが、金額も大事ですが、先程も記載したように工事内容も重要です。
どちらかといえば工事内容の方が重要とさえ私は思います。
比較サイトの多くに適正な価格とありますが・・・
それはいったい何を指しているのでしょうか?
私は職人歴20年を優に超え、これまで様々な現場に向き合わせていただきましたが、1軒1軒それぞれに必要な下地処理の方法や数量は違います。
人が1人1人顔や性格が違うように住まいもそれぞれに正しい診察をし、正しい処方をしなければなりません。
適正価格→適正な工事
ではなく
適正な工事→適正価格
となるべきなんです。
もっと詳しく言うと
的確な現状診断→適正な処置方法→その上で機能性の提案→未来を考えながら選択→適正価格
となることが塗り替え工事における本質だと思います。
もし、同じ材料を使用したとしても2回塗りと3回塗りどちらが長く持つと思いますか?
もし、適切な下地調整が行われていない場合はどうなると思いますか?
外壁や屋根の塗り替え工事は数年経過しなければ良し悪しがわからないと言われております。
中には施工中の様子を見て「すごく丁寧にやってくれてました」と言われることもありますが・・・
そういった職人の姿を見てもらっているのはすべて・・・
契約後!!なんです。
だから、契約前。
いや見積りをお願いする塗装業者を選ぶのも慎重を期してもらいたいと思います。
実際に住宅リフォームの相談所でもある「住まいるダイヤル」0570-016-100に戸建て住宅で最も多い相談内容が外壁や屋根の相談なんです。
一般的に塗装工事の不具合は手抜き工事が原因と思われている方が多いと思いますが、実は違うのです。
診断時や調査時のミスや業者の知識不足から間違った施工を行ってしまうというのが圧倒的に多いのです。
要するに間違っていると気づかずにちゃんとした工事をしたつもりで不具合を生んでしまっているのが現状なんだと思います。
そういった事にならないためにも安易に見積を頼むのではなく、しっかりとリサーチを行ってから見積を頼むのが一番だと考えます。
もちろん比較サイトや登録している塗装業者がおすすめできないというつもりは毛頭ありませんが、多額の費用が掛かる外壁や屋根の塗り替えです。
毎日一生懸命働いて捻出するお金です。
私も一生懸命働いて小さいながらもマイホームを購入することができました。
ですが、まだまだ住宅ローンの支払いも残っていますし、子どもたちにお金がかかる年頃なので、本音を言えばリフォームにお金を使う余裕はありません。
しかしながら色んな想いを詰め込んだマイホームも年月とともに傷みがでてくるので、リフォームは必要になってきます。
そういった時にご自身のライフプランに合わせた塗装リフォームという工事が大切な住まいを守る工事になることが一番大切なことでもありますので、業者選びは慎重を期すことをお勧めいたします!
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