コラム
塗装工事金額の内訳とは?
2021年10月28日(木)
「もうそろそろうちの外壁も塗り替え時かな」などと塗装を検討されはじめた方はどんな悩みをお持ちでしょうか?
もちろん「どこの業者に頼んで良いのかわからない」といった声が一番多く、本質的な問題で、正しい工事をしてもらえる業者を判断しづらい業界になっているということは私たちも憂慮している現状ではありますが、同時に「適正な工事金額がわからない」や「工事金額はどういった内容で構成されているのか」といった声もよく聞かれますので、本コラムでは塗装工事金額の内訳についてご説明させていただきます。
塗装工事金額の内訳
塗装工事金額は大きく分けて3つの項目から成り立っております。
一つ目は材料費(使用する塗料の購入費用)です。
当然のごとく、大切な住まいを守るという観点から塗装を行うわけですから、外壁や屋根など塗装をする箇所に必要な材料は塗料メーカーから購入しなければなりません。
もちろん塗装する下地や劣化状況によって使用する材料も異なりますので、それぞれに応じた材料を購入しなければなりません。
ここで、適正な金額を算出するのに必要なのが、塗装する外壁や屋根の数量を正確に積算できているかどうかということになります。
塗料は1㎡あたり何kg必要なのか明記されておりますし、素材によっても使用料が異なります。
そういった住宅それぞれに違う塗布量をもとに塗装する数量を正しく測ることによって必要な塗料の缶数がわかりますし、材料費の金額の根拠ともなります。
そういった意味では根拠ある数量の出し方をされる業者さんは安心できる一つの目安化と考えられます。
二つ目は人件費(施工する職人の費用)です。
ここが塗装工事金額の大部分を占めている項目となります。
実際に施工する職人の人件費ですが工事金額の5割ほどを占めているのではないでしょうか。
もちろん外壁の数量や形状、必要な下処理の数などで異なりはするのですが、工事金額の大きなウエイトを占めているのは間違いありません。
ここで重要なのが正確な調査をもとに正しい施工方法を導き出したかということになります。
例えば同じ数量、形状でも下塗り、上塗り2回で施工して問題ない比較的良好な状態で塗り替えできる住宅と下塗り前にひび割れ処理や補修が必要な住宅であれば職人の費用は一緒でしょうか?
もちろん下処理が多く掛かるほど職人の費用も掛かりますよね。
そういった内容は事前調査の時にしっかりと見極めて見積書へと反映しなければ契約後の追加工事の発生やわからないまま施工してしまう手抜き工事へとつながってしまいます。
そういった事を考慮すると、詳しい調査内容をもとに見積書を提出してくれる業者が信用できるひとつの目安かと考えられます。
3つめは会社の利益(会社を運営するうえで必要な費用)です。
利益というと、すべてが儲けみたいに聞こえてしまい、語弊がありますが、実際には会社の事務所費用(家賃や光熱費、工事保険)であったり、作業車の維持管理費(ガソリン代や保険、修理費用など)、社員の法定福利費、皆さんに会社を知ってもらうための広告費(ホームページ管理費、更新費、チラシなどの印刷費など)などもこの利益の中から支払うようになっております。
そういった意味では会社を発展させるために必要な最小限の利益が出ているような会社が理想的であると思われます。(実際には会社の内情はわからないと思いますのであくまで工事金額の内訳の一つとして考えてもらえればと思います)
大まかに工事金額の内訳をお話しするとこういった内容ですが、正直な話、調査をさせてもらう住宅ごとにそれぞれ症状や対策も違いますので、相場っていうのがあってないような工事ではあります。
ただ、工事金額の内訳は間違いなくこの3つの項目が主ですので、そういった視点から見ると全く予備知識無しで見積書を見るのとは違った見方もできると思いますので本コラムが参考になれば幸いです。
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