コラム
塗り替えのタイミング
2018年07月20日(金)
塗装は必要?いつのタイミングで塗り替えしたらいいの?
外壁や屋根もそろそろ塗り替え時かな? いや、まだもうちょっと大丈夫かな?
よく考えたらいつのタイミングで塗り替えをすればいいのだろうって疑問をお持ちではないでしょうか?
そんな疑問に塗装の専門家の立場から答えさせていただきます。
そもそもみなさんはどういった事がきっかけとなって塗り替えの検討を始めるのでしょうか?
例えば、
・「家を建てたハウスメーカーや工務店からリフォームの案内が来たから」
・「訪問販売の営業マンから塗装をしませんかって言われたから」
・「近所の方が塗り替えをされたからうちもそろそろかなって思われたから」
恐らくこういった事がきっかけとなって塗り替えの検討を始められる方が多いと思います。
実際に私達に問い合わせをいただいたお客様の多くがこういった事がきっかけとなって相談をされます。
塗り替えの費用っていうのは決して安く済むものではありません。
塗装業者の私が言うのもなんですが高額な工事だと思います。
だからこそ、塗り替えはいつ、どのタイミングで検討した方がいいのかっていう事を知っていただきたいと思います。
塗り替えのタイミングとそのサイン
① チョーキング(白亜化現象)
外壁をさわったら白い粉状な物がついて手や服などが汚れたっていう経験はないですか?
これは紫外線や熱、水分等によって塗膜の劣化が進行し分解されていくと出てくる症状です。
こういった症状が出てくると塗料の性能自体はないものと考えなければなりません。ちなみに塗料の防水性も無くなっています。
ですが、チョーキングは塗膜劣化の初期~中期症状でもありますので、耐用年数が短い塗料であれば3年程で多少は出てきます。チョーキングは劣化とともに進行していくので、進行状態を確認する必要性があります。
塗膜の劣化進行状態として
こういった形で進行していきます。色があせてきた時に塗り替えの検討を始め、南面や西面(日当たりの良さによって変わりますが)にチョーキングが発生してきたなっていう時が塗り替えに最適なタイミングだと思います。
② シーリングの劣化(ひび割れ、剥がれや切れ)
シーリングにひび割れや切れが生じていませんか?
シーリングはサイディングボードや窓枠の揺れ収縮に対応し、建物の水密性や気密性を保つ重要な役割を担っています。
劣化が進行しひび割れや切れが発生すると外壁の内側に雨水等が侵入し、建物の一番大事な構造部分に影響を及ぼしていきます。
最近の住宅は1次防水と2次防水によって2段階で防水するような構造になっていますが、古い建物では対策が取られていないこともあるので注意が必要です。
シーリングの劣化要因とその影響
このような形でシーリングは劣化していきます。
最近は高耐久のシーリングを使用している住宅も多いですがシーリング材にも寿命があります。
特に日当たりが良い(紫外線や熱の影響を受けやすい)南面や西面から劣化が進行していく傾向がありますので時折シーリング材の状態を見ながら塗り替えの検討をした方がいいと思います。
③ ひび割れ(クラック)
外壁にひび割れが生じていませんか?
地震の影響で発生する事もありますが、主な要因として建物の動きや塗膜の劣化、凍結・融解の繰り返しによるものが考えられます。
クラック幅の大きさや建物の構造によって処置の仕方は変わってきますが、そのまま放置しておくと外壁の内側に雨水等が侵入して構造への影響が懸念されます。
また、小さなクラック(ヘアークラック)でも毛細管現象によって雨水等を内側へ引き込む作用が働きますので注意が必要です。
まとめ
確かに塗り替えは美観の維持も重要ですが一番の目的は建物の寿命を延ばしてあげることを念頭に考えられた方が良いと思います。
人間の体でもそうですが傷口が浅いうちに対処をしておけば軽傷で済みますが、体の中にまで影響が出ると重症になるかと思います。
ご自身の大切な住まいを守るためにも、チョーキング・シーリングの劣化・ひび割れ(クラック)は塗り替えを検討する大きな要因となりますのでたまにはじっくりと見てあげてくださいね。
私のこれまでの経験にもとづいた考え方ではありますが、参考になれば幸いです。
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